『アニメ王国』TOKYO MXの事業戦略

From:山川晃弘

 
2018年春の番組改編が行われ、
各局で新しいTV番組がスタートしている。

その中でアニメ番組は
今クールだけでなんと70作品を超える。

さすが、
アニメ大国日本という感じだが、

年々増加傾向にある
アニメコンテンツの中でも、

その半数を超える45作品が
『TOKYO MX』という放送局で放送されている。

東京周辺でしか放送されておらず、
地方の方には少し馴染みがないかもしれないが、

もはや『TOKYO MX=アニメ番組』という
イメージすら定着しつつあり、
そこには同局の隠れた戦略があった。

 
まず、同局は開局した際に、
「国民に親しまれている誰もが知っているアニメ作品」
をゴールデンタイムに放送しようというコンセプトがあった。

例えば、『アルプスの少女ハイジ』、
『うる星やつら』『巨人の星』などを放送すれば、

お茶の間で親と子供が一緒に
MXを見ているというイメージが出来やすいと考えたのだ。

それが結果的にTV会社として良い方向に向かったという。

そこからアニメの取り組みを本格的に開始し、
『涼宮ハルヒの憂鬱』(2006年)
『地獄少女』(2005年)
といったヒット作品が生まれ、
MXを世に知らしめる結果となった。

他にも
『ミルキィホームズ』(2010年)、
『魔法少女まどかマギカ』(2011年)、
『ガールズパンツァー』(2012年)といった
アニメ作品も生まれている。

 
アニメの制作にはお金も時間も掛かる

今クールで45本という
驚異的な放送数をもっているMXであるが、

アニメ約12話分の制作には、
およそ2年の準備期間を要する。

なので、アニメが増えたというよりは、
2年前から連続性を持って契約をしてきており、
その積み重ねが45作品という結果を出している。

そして、費用の面では
一般的な製作委員会の例では、

1話あたり1700~2000万、
それを12話放送すると約2~3億円強になる。

さらにオープニングやエンディング製作費、
CMなどの広告宣伝費を合算すると、
もの凄いコストを出していることになる。

製作側はそれだけの費用を掛けてでも、
製作する熱を持っているので、
放送TV局選びは重要になってくる。

そういう意味では、アニメ専門チャンネルと化してきている
『TOKYO MX』は製作者側としても
理に叶っているのだ。

 
TV会社の戦略として、NHKとは違い、
基本は一般家庭からの視聴料などはない。

よって、CMなどのスポンサーからの収益となるのだが、
TV番組は放送時間や内容に加えて
その予測を売るものなので、そう簡単にはCMが売れない。

しかし、MXにチャンネルを合わせれば、
アニメが放送されているというイメージが定着されれば、

関連CMに対する顧客の選別は
TV局側やスポンサー側としても容易になってくるのだ。

ビデオメーカー、音楽メーカー、出版社、
テレビ局、配信会社などが候補となってくる。

 

少し前までは深夜帯を中心に
放送していたアニメ番組だが、
今は22時台からアニメが編成されている。

録画ではなく、オンタイムで見られることで、
SNSとの連動も相性の良い時間となってきている。

こういった下積みや2年先を見越した
隠れた戦略を地道にやってきたからこそ、

『TOKYO MX』の実績と信頼が
『アニメ王国』という定着を生んでいるのだろう。
 

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山川晃弘


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